応援したい自治体や生産者に簡単に寄付できる仕組み、ふるさと納税。その魅力といえば、お礼として送られてくるその地域の特産品(返礼品)を受け取れること。返礼品のバリエーションは豊富で、それゆえ「どれにしよう?」と迷ってしまう人は少なくない。そこで今回はおでかけクリップがおすすめする自治体とその返礼品を紹介!
宮田村
日本のクラフトウイスキーが世界的に高い評価を得ているなか、ウイスキーづくりの理想郷として脚光を浴びる長野県宮田村(みやだむら)。中央アルプスの山麓、ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)で最高賞を受賞したマルスウイスキーの蒸留所があり、ジャパニーズウイスキー人気の一翼を担っている。おすすめは「ツインアルプス」「信州」「岩井トラディション」の3本セット。個性の異なる本格ブレンデッドだ。
独自の宮田方式で生産される「おらがむらコシヒカリ」もおすすめ。雄大な自然に囲まれながら生活圏が半径2kmに収まる宮田村は、子育てのしやすさも含めて「住みたい田舎」としても知られるようになった。いっそのこと移住してみるのも手かも!?
彦根市
滋賀県・琵琶湖の東北部に位置する彦根市といえば、ひこにゃん! 彦根市キャラクター「ひこにゃん」の知名度は今や全国区。ふるさと納税の「みんなのひこにゃん応援事業」を通してファンクラブに入会できる。
もちろんおいしいグルメも充実。なかでもテッパンの近江牛は、最高級部位のサーロインを贅沢にすき焼き用にスライスしたものなどバリエーションは豊富。選ぶ段階からワクワクする。キリン滋賀工場の「SPRING VALLEY 豊潤<496>」は、キリンラガーと比べて1.5倍の麦芽を使ったクラフトビールだ。彦根市ならではの楽しみをぜひ堪能あれ!
多気町
三重県のほぼ中央に位置する内陸の町、多気町(たきちょう)。松阪市と隣接していることもあり、世界的に名を轟かす松阪牛の一大産地で、全体の20%がここで肥育されている。ふるさと納税の返礼品には、そんなブランド和牛のロースやサーロイン、バラ、ホルモン、さらにはイチボという希少部位まで豊富にそろえている。
コロナ感染防止に役立つ衛生品も見逃せない。シャープ製の不織布マスクはその一例。今秋登場した立体クリスタル形状のマスクは、呼吸がしやすいのはもちろんのこと、口紅の付着や化粧崩れも軽減でき、さらにフェイスラインをシャープに演出できるのが特徴。女性はぜひ!
伊賀市
忍者発祥の地として知られる三重県伊賀市は、酒造りに重要な要素「米」「水」「気候」の三条件がそろっており、古くから多くの酒蔵が個性豊かな日本酒を醸している。そのひとつが1892(明治25)年創業の「太田酒造」。昔ながらの手作業を大切にしながらも、「ワイングラスで、チーズと一緒に」といった新しい試みを通して、日本酒ファンの層拡大に努めている。
ふるさと納税の返礼品には、地酒はもちろんこと、伊賀牛やみえジビエ(鹿肉)に代表される肉グルメ、1日1組限定の贅沢な宿泊、高性能ドライブレコーダーなどバラエティに富む。多様な伊賀の魅力を楽しんでみてはいかが。
四日市市
臨海部の石油コンビナートとそのダイナミックな工場夜景で知られる三重県四日市市。日本の成長を支えてきた産業都市だが、自然志向の一面もあるってご存知?
たとえば水道水は、国のおいしい水研究会が定めた“おいしい水の要件”をクリア。原水は鈴鹿山麓に磨かれた天然水で、それをボトリングした「天然水 泗水(しすい)の里」は、知る人ぞ知る特産品となっている。
また、市内の大矢知地区は、地元を流れる川と鈴鹿山脈から吹き降ろす寒風が手延べ麺に適していたことから、麺処として名を馳せた。時の流れの中で今では製麺所もその数を減らしたが、江戸時代から続く製法とコシの強さは顕在。ひやむぎの喉越しもたまらない。そのほか全国的にも希少なレール幅が狭いローカル線の一日駅長体験や実際使われた吊手など、工夫を凝らしたユニークなラインナップだ。
養老町
口の中でとろけだすような食感、溢れる肉汁、きわ立つ旨味。そんな味わい深い飛騨牛を含め、精肉を値打ちに提供している店の集積地として知られるのが岐阜県養老町だ。魅力的なコスパ感は、ふるさと納税の返礼品も同様で、飛騨牛ですら身近に感じさせるほど。
なかでもきめ細やかな霜降りが食欲をそそるロースは、すき焼きにぴったり。「甘みが上品!」「サシたっぷりなのに、しつこくない!」と、盛り上がること必至。鍋に旨味が溶けだしているので、野菜や締めまで美味しい。和牛日本一を決める全国和牛能力共進会で「おいしさ日本一」と称賛された飛騨牛の味わいをぜひご家庭で!
七尾市
魚が大好き! という人にとって絶対にハズせないのが七尾(ななお)市。石川県・能登半島、多種多彩な魚介に恵まれた湾に面しているとあって昔から定置網漁がとても盛ん。その規模は日本最大級だ。人気の返礼品「能登発 おさしみ直送便」(3~4人前)は、水揚げされたばかりの魚介をすぐに刺身にして、その日のうちに冷蔵発送する。鮮度、ボリュームともに抜群。リピーターが多いというが、それも納得だ。
旬の魚介類を詰め合わせた「いきいき七尾魚」(2~3人前)も水揚げしたその日に発送する新鮮さが魅力。うろこや内臓の除去は済ませた状態で届けてくれる上に、魚の種類ごとにおすすめの食べ方を記載したものが同封してあるので、「魚料理は苦手」という人も大丈夫!
浜風を受けて育ったミネラルたっぷりのコシヒカリもおすすめだ。
池田町
岐阜県を代表するお茶の産地、池田町にも高級食パンブームが到来! なかでも勢いづくのが「池田温泉パン たち川」だ。リアル店舗では行列ができ、ネット通販の楽天市場では全国食パンランキング1位を獲得した実績ほど。国産の高級小麦粉・高級バターに地元の天然水(軟水)を合わせることで実現したやわらかさと綿あめのような舌どけが受けている。
新進気鋭の細野ファームが生産する、フルーツのような甘いトマトも話題上昇中。コンピューター制御の環境システムを導入し、科学的な検知から糖度をはじめとするおいしさを追求している。海外種が豊富で、見るからに楽しいのも人気の秘密だ。そのほか、各種お米、5等級の飛騨牛、温泉旅館の宿泊・食事券などが返礼品で人気となっている。
松阪市
全国に数あるブランド和牛のなかで、知名度、品質ともに別格の存在感を放つのが松阪牛。その圧倒的なブランド力は、豊かな自然と良質な地下水に恵まれた風土で、肥育農家が、厳選した未経産の雌牛を徹底した管理下で、手間を惜しまず、愛情を注ぎ、技術向上を代々続けてきた賜物だ。
そんな絶対王者の生産地域は、松阪市とその周辺地域に限定されているが、注目すべきはやはり松阪市だ。生産から販売まで一貫して行う事業者をはじめ、力の入れようが他とは異なり、ふるさと納税で選べる種類も豊富だ。味はもちろん見た目にも美しい霜降りのサーロインやロース、一頭から2kgほどしか取れない希少なヒレ(シャトーブリアン)、お手頃な細切れ、切り落とし、ミンチもある。ちなみに松阪牛の読み方は「まつさかうし」、念のため。
豊郷町
鈴鹿山脈からの豊富な水と肥沃な大地に恵まれた田園風景が広がる、人口約7,500人、面積7.8平方キロメートルの豊郷(とよさと)町。滋賀県でイチバン小さな町だが見どころはいっぱい。特産品も魅力にあふれている。例えば盆地がもたらす朝夕の寒暖差によって、一粒一粒に甘みが凝縮した近江米。その品種はコシヒカリ、キヌヒカリ、ミルキークイーンなど多彩で、なかでも滋賀県が品種改良して2013年秋に市販化のみずかがみは、ほどよい粘りとまろやかな甘みで人気上昇中だ。
松阪牛・神戸牛と並んで三大和牛に数えられ、日本最古のブランド和牛として知られる近江牛もおすすめ。ステーキ、しゃぶしゃぶ、すき焼き、焼肉などメニューに合った最高級A5ランクを用意する。